明治維新がほとんど流血を見ずに成立したことは、世界史のなかでも特筆すべき出来事ですが、それを成立させた大きな要因のひとつに、山岡鉄舟の存在があげられます。
山岡鉄舟は幕臣でありながら尊皇攘夷に動きました。その後徳川慶喜の命で、単身駿府の西郷隆盛を訪ね、決死の談判の結果、江戸城明け渡しの会談を成立させ、江戸城無血開城の道を拓き、江戸を戦火から救いました。まさに、今日の日本をつくりあげた立役者の一人ともいえます。
しかし、山岡鉄舟は後世に名を残すことに無頓着であり、今日では西郷隆盛、勝海舟と比べますと知名度は余り高くありません。
私たちは、山岡鉄舟の人となりを改めて考えてみる必要があることに思い立ちました。命を懸けて行動した信念、多くの人物を感嘆させた人間としての魅力とその思想。
21世紀に入り、どのように考え、行動すべきなのか、山岡鉄舟の生き方から学ぶことは、今の時代にこそ意義あることではないでしょうか。
しかし、剣・禅・書などを研究する会ではないので、山岡鉄舟がお好きな方でしたらどなたでも結構です。